未成年でも株式投資ができることをご存知でしょうか。早くから投資を始めることで、将来の資産形成に大きな影響を与える可能性があります。この記事では、未成年が株式投資を始める方法や、おすすめの証券口座、そしてそのメリットについて詳しく解説します。また、注意点や失敗しないためのポイントもお伝えします。
未成年でも株式投資はできる!
「子どもに投資をさせるなんて早すぎるのでは?」そう思う方もいるかもしれません。しかし、実は未成年でも株式投資を始めることができるのです。ただし、いくつかの条件があります。
未成年の株式投資の基本ルール
未成年者が株式投資を行うには、証券会社に「未成年口座」を開設する必要があります。この口座は0歳から開設可能で、18歳未満の未婚の方が対象となります。
未成年口座の開設には、親権者の同意が必須です。多くの証券会社では、親権者自身も同じ証券会社に口座を持っていることが条件となっています。
親権者の同意が必要な理由
なぜ親権者の同意が必要なのでしょうか。これは民法の規定に基づいています。未成年者の法律行為には、法定代理人(通常は親権者)の同意が必要とされているのです。
この規定により、未成年者が親権者の同意なしに行った取引は、後から親権者が取り消すことができます。そのため、証券会社は未成年者との取引に慎重にならざるを得ないのです。
未成年が株式投資を始める方法
では、実際に未成年が株式投資を始めるにはどうすればよいのでしょうか。具体的な手順を見ていきましょう。
証券口座の開設手順
未成年口座の開設手順は、以下のようになります。
- 親権者が証券口座を開設する
- 未成年口座を開設する
- 投資用資金を入金する
まず、親権者が証券口座を開設します。すでに口座をお持ちの場合は、この手順は不要です。
次に、未成年口座の開設申請を行います。多くの証券会社では、親権者のアカウントからオンラインで申請できます。
最後に、未成年口座に投資資金を入金します。この際、入金元の銀行口座は未成年者本人の名義である必要があります。
必要な書類と準備するもの
未成年口座の開設には、通常の口座開設よりも多くの書類が必要です。主な必要書類は以下の通りです。
- 未成年者の本人確認書類(健康保険証、住民票など)
- 親権者の本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
- 未成年者と親権者の続柄を証明する書類(戸籍謄本など)
- 親権者の同意書
- 未成年者のマイナンバー
これらの書類を用意し、証券会社に提出します。書類の準備には時間がかかることもあるので、余裕を持って準備しましょう。
未成年におすすめの証券会社
未成年口座を開設できる証券会社は多数ありますが、どの会社を選べばよいのでしょうか。ここでは、未成年におすすめの証券会社をいくつか紹介します。
手数料が安い証券会社ランキング
未成年の場合、少額から始めることが多いため、手数料の安さは重要な選択基準となります。以下に、手数料の安い証券会社をランキング形式で紹介します。
- SBI証券:実質無料(月間1万円まで)
- 楽天証券:0円~(条件あり)
- マネックス証券:55円~
SBI証券では、未成年口座の場合、月間1万円までの取引手数料が実質無料となります。楽天証券も、一定の条件下で手数料が無料になるプランがあります。マネックス証券は、1株から購入できる「ワン株」サービスの購入時手数料が無料です。
未成年口座の特徴と比較
各証券会社の未成年口座には、それぞれ特徴があります。例えば、マネックス証券は企業分析ツールが充実しており、投資の学習に適しています。SBI証券は夜間取引(PTS)ができるため、学校が終わった後でも取引可能です。
未成年口座を選ぶ際は、手数料だけでなく、使いやすさや提供されるサービスなども考慮しましょう。複数の証券会社の口座を開設し、実際に使ってみて比較するのも良いでしょう。
未成年が投資をするメリット
未成年のうちから投資を始めることには、いくつかのメリットがあります。ここでは、主なメリットを紹介します。
早くから経済知識が身につく
投資を始めると、企業の業績や経済の動向に興味を持つようになります。ニュースを見る目が変わり、世の中の出来事と経済の関係性を考えるようになるでしょう。
例えば、新型スマートフォンの発売が話題になっているとします。投資をしている子どもは、その製品がヒットすれば関連企業の株価が上がるかもしれないと考えます。こうした思考は、経済への理解を深める良いきっかけとなります。
複利効果を最大限に活用できる
投資において、時間は味方です。早くから投資を始めることで、複利効果を最大限に活用できます。
例えば、15歳から毎月1万円を投資し、年利5%で運用したとします。60歳になった時の資産は約1,700万円になります。一方、30歳から始めた場合は約700万円です。15年の差が、1,000万円もの差を生み出すのです。
もちろん、投資には常にリスクが伴います。しかし、長期的な視点で分散投資を行えば、リスクを抑えながらリターンを得られる可能性が高まります。
未成年の株式投資における注意点
未成年の株式投資には、いくつか注意すべき点があります。ここでは、主な注意点を解説します。
リスク管理の重要性
株式投資には必ずリスクが伴います。値下がりのリスクや、最悪の場合、投資した資金をすべて失うリスクもあります。
未成年の場合、リスク管理はより重要です。なぜなら、失敗したときの影響が大人よりも大きいからです。例えば、大学進学資金を失ってしまえば、人生の選択肢が狭まってしまう可能性があります。
そのため、以下のようなリスク管理の方法を心がけましょう。
- 分散投資を行う
- 投機的な取引は避ける
- 長期投資の視点を持つ
- 損切りのルールを決める
特に分散投資は重要です。1つの銘柄に集中せず、複数の銘柄や異なる資産クラスに分散することで、リスクを軽減できます。
学業との両立について
投資に夢中になるあまり、学業がおろそかになってはいけません。投資は長期的な視点で行うものです。日々の株価の動きに一喜一憂せず、適度な距離感を保つことが大切です。
例えば、取引の時間を決めておく、1日の取引回数を制限するなどのルールを設けるのも良いでしょう。投資は人生を豊かにするツールの1つに過ぎません。本業である学業を疎かにしないよう注意しましょう。
まとめ:未成年の株式投資は可能性を広げるチャンス
未成年でも株式投資ができることがおわかりいただけたでしょうか。早くから投資を始めることで、経済への理解を深め、将来の資産形成に大きな影響を与える可能性があります。
ただし、投資にはリスクが伴います。親権者の方は、お子さんの投資をしっかりとサポートし、適切なリスク管理を行うことが重要です。未成年の株式投資は、親子で一緒に学び、成長するチャンスでもあるのです。